マッキンダーは地政学の祖といわれる。彼の主著は「デモクラシーの理想と現実」だ。
そのポイントは以下の6つに、だいたいまとめられる。
1:シーパワーとランドパワーの交代
両勢力は、交替に大勢を支配している。
2:ランドパワーがシーパワーを倒すとき
陸上勢力が優勢なときは、陸戦を通じて海上権力側から基地を奪い、勝ちを制したことがある。
4:ハートランドの脅威
以上の理由によって、大陸のハートランド(西部シベリアおよびヨーロッパ・ロシア)の中心にある勢力が、経済発展によって陸上交通網を整備すれば、優に世界最大の勢力となりえる。
5:ハートランド勢力の世界島制覇
ゆえに勢力旺盛な国家が近代技術で武装し、ハートランドを掌握し、やがては世界島(ユーラシア・アフリカ大陸を一つの島をみなす)全体をコントロールすることも可能になるかもしれない。
6:世界島の支配から周辺諸国の支配へ
かくて、世界島の資源と人口の制覇がなれば、周辺諸国(英国、日本、オーストラリア、および南北アメリカ両大陸等)は世界島勢力の支配下におちいることも、十分に考えられる。
とはいえ、実際には、どれだけ陸上交通路が発達したとしても、海上輸送の優越は覆されなかった。