ソヴィエト連邦のもと外相であるベススメルトヌイ氏は、こう語っています。
「冷戦の終わりをもたらしたのは、レーガン元大統領が推進した戦略防衛構想(SDI)だった」
SDIとはソ連の核攻撃を無効化する迎撃システムのことです。数千機の迎撃装置を地上と宇宙空間に配備し、核搭載の弾道ミサイルを打ち落とす構想がなされました。
実際のところ当時の技術から考えれば、SDIはほとんど絵に描いた餅だったといわれます。あまりに非現実的でSFめいているので「スターウォーズ計画」と俗称されています。実際、冷戦の終了までにSDIが完成することはありませんでした。
しかしそれでもなお、レーガン大統領の指導のもとアメリカが本気になってSDIを推進したことが、ソ連に冷戦の継続を諦めさせることにつながりました。