リアリズムと防衛ブログ

防衛ってそういうことだったのかブログ。国際関係論や安全保障論について、本の感想などを書いています。

戦略論

フランスの核戦略

フランスは1960年代、ドゴール将軍の強力な指導のもと、核武装を行いました。といっても、アメリカやソ連と同じくらい大量の核兵器を持つことは不可能。そこで米ソに劣る核戦力でも核抑止力を得られる戦略理論が立案されました。 比例的抑止理論 それが…

中国は何のために核兵器を持っているのか? 中国の「最小限核抑止」戦略 

「中国人はズボンを履かない(ほど貧しい)としても、核兵器を作る」 と宣言し、実際に核武装を実現したのは毛沢東です。 ケネス・ウォルツが指摘しているように 核兵器の存在する世界では、最強国家の半分以下の経済力の国家でも、(核武装によって)大国の…

イギリスの核戦略

イギリスの核戦力は、アメリカとの同盟を補完するもの、と位置づけられている。イギリスは1950年代から核武装している。だがその核戦力の数はロシアやアメリカから大きく劣る。核兵器の数が非対称なのだ。これは大きな議論を招いた。 少ない核兵器はかえ…

MAD(相互確証破壊)は幻想?

冷戦の時代、核戦争は「MAD」によって抑止されてきたといわれています。MAD、相互確証破壊とは、アメリカとソ連がお互いを確実に破壊できるだけの核兵器を持ち合うことで、核戦争が抑止される仕組みのことです。ですがMADを理論化したのはアメリカです。ソ連…

19世紀イギリス海軍の変遷と、重商主義から自由貿易主義への政策転換

イギリスが世界を支配していた時代、それは海からの支配でした。世界の海洋を支配することで莫大な政治力と富を得ていました。最近、19世紀イギリスの経済史上の変化と、海軍戦略の変化をリンクさせて少し調べています。といっても肝心のマハンをまだ読め…

シーパワーの不変の原則

前回、マッキンダー地政学のポイントを挙げ、ランドパワーの優越が実現しなかったことを付け加えた。逆にシーパワー側の理論のポイントを挙げておくと…というと、アメリカのマハンや英国のコーベットが出てくるところだけど、それ以外から引いてみる。カナダ…

マッキンダー地政学のポイント

マッキンダーは地政学の祖といわれる。彼の主著は「デモクラシーの理想と現実」だ。そのポイントは以下の6つに、だいたいまとめられる。 1:シーパワーとランドパワーの交代 両勢力は、交替に大勢を支配している。 2:ランドパワーがシーパワーを倒すとき…

核戦略についてまとめ

今回は、個人的な勉強のために、核戦略論についてまとめてみます。 榊原良子が声をあてていない方のハマーン・カーンは、1984年に「考えられないことを考える」を著して、核戦争勃発にいたる5つのケースを挙げています。(安全保障学入門 p147) 奇襲的…